大覚寺身振り狂言
大覚寺身振り狂言
(兵庫県ふるさと文化賞)
毎年二月三日の午前八時~午後五時まで、「大覚寺身振り狂言」の上演、ならびに「豆まき」と「芦刈からくり人形」の上演が行われます。
節分厄払
後家さんが節分の用意をしているところに、鬼が後家に近づきます。いろいろ変装するが二度失敗します。
三度目に打出の小槌を使って変装し、女の好みの品を取り出して近づきます。
鬼とは知らずに欲を出した後家は小槌欲しさに酒を呑ませ、眠らせた隙に小槌と衣服をはぐ。びっくり仰天、正体を鬼と知り逃げ出します。
鬼は目を覚まし後家を追いますが、後家は節分で用意していた豆を鬼に向って投げつけます。豆を投げつけられた鬼は退散します。
大物之浦ー能楽『船弁慶』より
兄の頼朝に追われた義経一向は西国九州に大物浦から船にのり逃れようとする。
「静御前」は清水観音の加護を祈りながら舞い、別れを惜しむ。
壇ノ浦で滅んだ平家の武者「知盛」の亡霊が行く手を遮るが、「弁慶」が亡霊を鎮め「義経」一向は船出する。
橋弁慶
弁慶は、牛若丸が千人切りの願かけをしているので参詣の取り止めを進言します。
うわさを聞いた武士達が牛若丸を討とうと次々襲いかかりますが、返り討ちにされます。
そこで弁慶が大薙刀を持って出かけますが、暗夜で何度も討ち損じます。
遂に弁慶は破れ、牛若丸の家来になります。
閻魔庁
大王が帳付、赤、黒鬼を従えて、餓鬼(亡者)が引き出され裁判が始まります。
浄玻璃(鏡)で生前の亡者の犯した罪悪が照らし出され「ちょうちゃく」の刑を受けるが、亡者がウソをつき改心しないので舌を抜かれ釜ゆでにされます。
その時、菩薩が現れ亡者を祈祷し助けます。
十王堂
船に乗ろうとしていた琵琶法師が親切な宿の亭主に誘われ、酒のもてなしに酔いつぶれてしまいます。
その隙に金を奪われてしまい途方に暮れた琵琶法師は、やがて大覚寺を訪れます。